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ホームレスという言葉

ホームレス支援団体の活動に初めてボランティア参加したとき、『野宿者』『路上生活者』という言葉を耳にしました。それらは、「住居を持たず、公園や道路などで暮らしている人」のことです。

ん、『ホームレス』と違うのかな?なぜわざわざ言い換えているのかと疑問に思い、聞いてみました。


支援団体の方は、日本語の『ホームレス』という言葉の定義に疑問を持っていました。

もともと「ホーム(住まい)レス(無い状態)」=「住まいの無い状態」という、単なる状態をさす言葉が、日本では「住居を持たず、公園や道路などで暮らしている人」の意味で使われています。自分もそう思っていました。


そこには2つの問題があるそうです。

1つは、『ホームレス』という言葉が差別的に使われていること。あくまで状態を指す言葉で、そこに至った背景にも個人差があり、個人の責任だけではないことも多いのに、『ホームレス』という言葉には、「本人のせいでそうなった、または本人が好きでやっている」という意味も含まれてしまっている、と言います。

もう1つは「ホーム」の定義。「ホーム=住まい」には本来、「自分の”暮らす権利”が保障されている住まい」という意味があり、欧米などの国では、「住み込み仕事」などの(仕事のあるときだけ住める)住まいや宿泊所、最近ではネットカフェで暮らす人なども『ホームレス』と呼ぶそうですが、日本語の『ホームレス』には、これらの人は含まれていません。


そのため、政府の発表する統計などでの『ホームレス』の数は、「住居を持たず、公園や道路などで暮らしている人」を目で確認するだけで報告されており、実際に何らかの支援を受けるべき人の実態よりも少なく、それがそのまま政策に反映されているそうです。


そこで支援団体では、『野宿者』『路上生活者』という言葉を使い、必要に応じて『ホームレス』と使い分けている、とのことでした。

『ホームレス』ではなく、あえて『野宿者』『路上生活者』という言葉を使う際には、「住居を持たず、公園や道路などで暮らしている人」がそうならざるを得なかった背景、社会の構造や労働環境の偏りなどに対する一定の認識も含まれているのだろうと感じました。

タグ:反貧困

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