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藤原正彦氏講演会「日本のこれから、日本のこころ」

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「国家の品格」の著者、藤原正彦氏の講演会「日本のこれから、日本のこころ」を聞きました。青年海外協力協会(JOCA)の設立25周年記念イベントの基調講演でのことです。

著作に触れたことがなく、初めてお話を伺いました。数学者として世界中を訪れ、そして世界の有識者と交流する機会を持つ藤原さんの、視野の広さと感性がたっぷり伝わってくるお話に感銘を受けました。


日本人の持つ独特の美的センスや感性が、日本の気候(四季)や風土、島国といった環境の影響により、長い年月をかけて形作られてきたことを分かりやすく話していただき、とても共感しました。


素質や才能、感性や美的センスは人それぞれで、その民族的な差よりも、環境から受ける影響の方が大きいと思います。日本に特異性が有るとすれば、海に囲まれ、国土は山ばかりという豊かな、そして四季や地震・台風という厳しい自然、その地理的な条件によって育まれた歴史が、幸運にも数千年・数万年持続していること、そこから生まれているのでしょう。


藤原さんはそのことを「お国柄」という言葉で表現していました。そして、豊富な資源もグローバル社会を勝ち抜く金銭感覚もない日本にはお国柄しかないこと、市場原理主義が行き詰まりを見せる中で新たな価値観を提示していくために、(あまりに独特な)お国柄を日本人が再認識する必要性を力説していました。


論理・合理・民主主義(多数決)に世界中の人々が傾きつつある一方で、情緒・感受性・少数意見を大切にする動きやエネルギーも高まってきているように感じます。「良いものは美しい、美しいものは正しい。」「自然を守る、農家を守る。日本人の美的感受性の源泉である農村の風景を守るために、贔屓(ひいき)してでも、何としても守り抜く。」という藤原さんの力強い言葉に触れ、パワーをもらえました。


講演会の終了後、栃木県青年海外協力隊OB会の高橋会長や徳島県青年海外協力協会の嵯峨山会長に、今の農業の現状についていろいろとお話をうかがいました。

お2人から伝わってくる危機感は、「農家を守り抜くんだ」という藤原さんと通じるものがあるように感じました。その危機感を、農林水産業に従事していない自分たちが共有するために、これからも体験と発信を続けようと思います。

タグ:講演会

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